ズームレンズ1本で出かけていると、「もう少し背景をぼかしたいな」とか「もっと軽く持ち歩きたいな」と思う場面が、ぼくはわりと多くありました。
そこで気になってくるのが、RFマウントの広角・標準単焦点レンズです。ミラーレス専用設計だけあって、小型軽量と高画質がうまく両立されています。
今は120gのコンパクトなSTMモデルから、F1.4で動画にも強いL VCMまで、ラインナップがかなり充実してきました。
軽さで選ぶか、写りで選ぶか。この記事では5本それぞれの個性を、用途別に並べてみました。自分にぴったりの1本を見つける参考になればうれしいです。
RF広角単焦点レンズとは
RFマウントの広角単焦点レンズは、ミラーレス専用設計ならではの「小型軽量」と「高画質」を、高い次元で両立しています。
最近のモデルは静止画だけでなく、動画撮影もかなり意識した作りです。ピント合わせで画角が変わるフォーカスブリージングを抑えた設計が、もう主流になりつつあります。
よく使うシーン
スナップからマクロまでこなす万能さが魅力で、こんなシーンで重宝します。
【コラム】35mmは広角?それとも標準?
広角レンズを探していると、必ず出てくるのが「35mmって広角なの、標準なの?」という疑問です。一般的には「広角の入り口」とされますが、肉眼に近い感覚で撮れるので「標準レンズ」として使う人も多い、かなり万能な画角なんですよね。
この画角の定義や使いこなしをもっと知りたい方は、こちらの解説記事も合わせてどうぞ。
APS-Cでは画角が変わる
| レンズ名 | フルサイズ | APS-C(換算) |
| RF24mm F1.8 MACRO | 24mm(広角) | 約38mm(標準寄り) |
| RF28mm F2.8 STM | 28mm(広角) | 約45mm(標準) |
| RF35mm F1.8 MACRO | 35mm(広角/標準) | 約56mm(中望遠寄り) |
APS-C機(EOS R7やR10など)で使うと、焦点距離が約1.6倍相当になります。
たとえば28mmは「45mm相当」になって、広角というより肉眼に近い標準レンズとして、すごく使いやすい画角に変わります。ここはAPS-Cユーザーが見落としがちなポイント。
5本のスペック早見表

| レンズ名 | 焦点距離 | 開放F値 | 最短撮影距離 | 重量 | 系統 | レンタル |
| RF28mm F2.8 STM | 28mm | F2.8 | 0.23m | 約120g | STM | レンタル比較 |
| RF24mm F1.8 MACRO IS STM | 24mm | F1.8 | 0.14m | 約270g | MACRO | レンタル比較 |
| RF35mm F1.8 MACRO IS STM | 35mm | F1.8 | 0.17m | 約305g | MACRO | レンタル比較 |
| RF24mm F1.4 L VCM | 24mm | F1.4 | 0.24m | 約515g | L | レンタル比較 |
| RF35mm F1.4 L VCM | 35mm | F1.4 | 0.28m | 約555g | L | レンタル比較 |
STM・MACRO系とL系の違い
| STM / MACRO系 | L VCM系 | |
| キャラクター | 軽量・コンパクトで日常向き。ハーフマクロ付きが多い | F1.4の明るさと最高峰の描写。動画向けの絞りリング搭載 |
| 弱点 | 解像感や逆光耐性はLに一歩譲る | サイズが大きく価格も高い |
| 得意なシーン | スナップ・テーブルフォト・料理・花 | 商業撮影・本格シネマ・究極のボケ |
軽快なSTM・MACRO系
このシリーズの魅力は、なんといっても機動力と「寄れる」楽しさです。
特にRF35mmやRF24mmのMACROモデルは、ハーフマクロ撮影ができます。被写体にグッと近づいて、肉眼では見えない世界まで写せる。毎日カメラを持ち歩くスナップ派にとっては、かなり相性がいい選択肢だと思っています。
最高峰のL VCM系
L VCMシリーズは、キヤノンの静止画・動画ハイブリッドの最高峰です。
新開発のVCM(ボイスコイルモーター)で、大口径ながら高速で静かなAFを実現しています。動画のフォーカスブリージングも徹底的に抑えられていて、クリエイターの要求にしっかり応える設計。価格は張りますが、その分の写りは本当に別格です。
用途別おすすめ5本
Canon RF28mm F2.8 STM
「カメラを重くしたくない」という人に、これ以上の選択肢はなかなかありません。約120gという驚きの軽さで、EOS R8やRPと組み合わせれば、ジャケットの大きめなポケットに収まるほど。iPhoneに近い画角なので、違和感なく日常を切り取れます。
Canon RF35mm F1.8 MACRO
RFの単焦点で、いちばん人気のある1本です。35mmという画角は汎用性が高くて、さらにハーフマクロで被写体に寄れるので、テーブルフォトにもぴったり。5段分の手ブレ補正も内蔵していて、暗い室内でも安心して撮れます。迷ったらこれ、と言える万能さが本当に強い。
Canon RF24mm F1.8 MACRO
24mmの広い画角を活かしたダイナミックな風景から、最短撮影距離14cmのハーフマクロを活かした近接撮影まで、1本でこなせます。F1.8の明るさがあるので、広角ながらしっかりとしたボケも作れる。広く撮りたいけど寄りたい、というわがままに応えてくれる1本です。
Canon RF24mm F1.4 L VCM
最新のVCMを積んだLレンズで、プロの現場でも信頼される描写力と動画性能を持っています。動画のフォーカスブリージングを徹底的に抑えていて、絞りリング(アイリスリング)で直感的に操作できるのも魅力。暗所での強さは圧倒的です。広角で本気の作品を狙うなら、これ。
Canon RF35mm F1.4 L VCM
ポートレートからドキュメンタリーまで、幅広く対応できる1本です。F1.4の大きなボケと、最新コーティングによるクリアな描写が魅力。35mmという万能画角にL の写りが乗るので、これ1本で作品作りが完結する人も多いと思います。RF単焦点の到達点のひとつ。
まとめ:Canon RF広角・標準単焦点は用途別で選べば後悔しない

RFマウントの広角・標準単焦点は、どれを選んでもズームでは味わえない表現を返してくれます。軽快なフットワークで日常を切り取るか、Lの描写力で作品を追い求めるか。そこが分かれ道かなと思っています。
個人的には、まず万能なRF35mm F1.8あたりから始めて、物足りなくなったらLに進むのがいちばん失敗が少ない気がしています。気になる1本があれば、買う前にレンタルで試してみると、自分の使い方に合うかどうかがはっきり見えてきますよ。
