このレンズを手にしてから、子どもと過ごす日常のなかで「撮る」という行為がずっと楽になりました。
XF35mmF2は、何か特別なスペックを誇るレンズではありません。けれど、「ちょうどいい」からこそ、自然と選んでしまう一本です。
中古なら3万円台で手に入ることも多く、価格的にも導入しやすい。
最初の単焦点にも、2本目の追加レンズにも気軽に迎えられる優秀なレンズだと思います。
XF35mmF2 R WRのスペック


型番 | XF35mmF2 R WR |
焦点距離 | 35mm (35mm判換算:約52.5mm) |
レンズ構成 | 6群8枚(非球面レンズ1枚) |
最短撮影距離 | 35cm |
絞り | F2〜F16 |
絞り羽根 | 7枚(円形絞り) |
フィルター径 | 52mm |
サイズ | 約65mm × 42.3mm |
重量 | 約170g |
防塵防滴 | 対応(-10℃耐寒) |
デメリット
メリット
特徴と操作性

デザイン・軽さ・使いやすさ

XF35mmF2のデザインは、とてもスッキリしています。
先端に向けて細くなる鏡筒の形状がスマートで、どんなボディにも自然に馴染んでくれます。

XF35mmF2 R WRは、わずか約170gという軽さで、ボディと合わせても全体で700g台に収まります。
防塵・防滴・耐低温仕様で、日常使いにも外出にも安心です。
実際、公園に行くときにはだいたいこのレンズをつけています。
とくに悩まず、「これでいいや」じゃなくて「これがいい」と思わせてくれるんですよね。
このサイズ感と重量なら、日常のスナップや旅行にもぴったり。荷物を軽くしたい日でも、気軽にバッグに放り込めます。
フルサイズ換算52.5mmの標準画角
人の視野に近いと言われる、換算52.5mmという焦点距離はとても自然な感覚で構図を組めます。
スナップ、ポートレート、風景、テーブルフォトまで幅広く対応でき、1本でさまざまな用途に使える画角です。
シンプルで飽きのこないデザイン
全体的に控えめでスッキリとした見た目。目立ちすぎない佇まいが、街歩きやカフェ撮影などにも馴染みやすいです。
アルミ外装でしっかりとした質感があり、所有するよろこびも感じられます。
AF性能と静音性
インナーフォーカス方式で、AFはかなり速くて静か。
X-T4などの高性能ボディと組み合わせると、まさに“爆速”といっていいレベル。
AFに不安がある方こそ、一度試してみてほしい一本です。
そして、音が本当に静か。これだけで選ぶ理由になると思います。
ズームキットからのステップアップにも

最初にズームキットを使っていると、ふとこんな気持ちになることがあります。
そんなときに、XF35mmF2は強く背中を押してくれる存在です。
ぼく自身も、ズームだけでは物足りなくなってきた頃にこのレンズを選びました。
「撮るのが楽しい」と思わせてくれたのは、このレンズだったかもしれません。
もちろん、子どもを撮らない方にもおすすめできます。
日常スナップ、旅行先、ポートレート……幅広いシーンに対応してくれる、まさに“万能型”の一本です。
作例で見るXF35mmF2の写り

写りはとても素直で、はっきりとした解像感と適度なコントラストが特徴的。
彩度もやや高めで、撮って出しでも印象的な写真が仕上がります。

公園で走り回る子どもにピントを合わせながらシャッターを切るたび、「ちゃんと写ってくれた」と安心できます。
子育て中の親として、これは本当にありがたいポイントです。
XF35mmF2をボディ別で使った感想
X-T4と組み合わせた場合

AFがかなり速く、ストレスフリーで撮影ができます。

動画でもピントの追従が安定していて、駆動音もほぼ気になりません。
大きさのバランスも良く、いかにも“撮れるセット”という安心感があります。





静かに使いたいときにも
XF35mmF2は、動画や静かな場所での撮影にも強い味方です。
AF音が静かなので、赤ちゃんが寝ている横で撮っても起きません。
実際に、XF35mmF1.4では駆動音で起こしてしまったことがありました……。
その点、このレンズは気を遣わずに使える安心感があります。
日常Vlogや家族動画にもぴったりです。
YouTubeの動画はこの組み合わせでほとんど撮っていました。
X-T30・X-E4との相性


X-T30との組み合わせはコンパクトでちょうどよく、X-E4ならさらに軽くなります。
X-T30作例




X-E4作例





スナップ用途や旅先に持っていくなら、X-E4+35mmF2の組み合わせが一番のお気に入り。
さっと出して、ぱっと撮れる。そのスピード感が魅力です。
X-Pro2で使うと…

OVFとの組み合わせがとても心地よく、撮影の“感覚”を楽しめます。クラシックな見た目にもよく合って、見た目で気分を高めたい方にはぴったりです。



よく使うシーン・使わないシーン(おすすめしたい人、しづらい人)

よく持ち出すのはこんなとき
使わないと感じるのは…
換算52.5mmという画角は万能ですが、室内などで被写体が近すぎると窮屈に感じます。
そんなときはXF23mmF1.4やX100Vのような、もう少し広い画角が使いやすく感じることもあります。
描写はカリッと、でも優しい

F2の開放でもしっかり解像してくれます。
シャープでスッキリした描写ですが、どこか優しさも感じるような雰囲気。

周辺部はやや緩やかになる傾向がありますが、正直、実用上で気になったことはありません。





被写体にしっかり目が行くレンズなので、端っこの描写が多少甘くても「それでいい」と思えます。
XF35mmF1.4 Rとの比較|F2を使っていても気になる“もう1本”

XF35mmF2は日常使いにぴったりなレンズです。
でも、使っているうちに「F1.4ってどうなんだろう?」という気持ちが湧いてくることがあります。
実際、ぼく自身がそうでした。
下の比較表は、F2とF1.4の違いをわかりやすくまとめたものです。
比較表|XF35mmF1.4 RとF2の違い
品名 | XF35mmF1.4 R | XF35mmF2 R WR |
![]() | ![]() | |
開放F値 | F1.4 | F2 |
描写の雰囲気 | 柔らかく立体感あり | クリアでスッキリ |
AF速度 | やや遅め | 速い |
AF音 | ジーコジーコ鳴る | 静か |
防塵防滴 | 非対応 | 対応 |
重量 | 約187g | 約170g |
新品価格 | 約80,000円 | 約55,000円 |
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F2に満足していても、F1.4が欲しくなる理由

XF35mmF2は使いやすさという意味では本当に優秀なレンズです。
でも、ふとした瞬間に「やっぱりF1.4も使ってみたいな…」という感情が湧いてきます。
ぼくもF2で十分満足していたのに、最終的にはF1.4を買い戻しました。
理由はシンプルで、「写りの余韻」が忘れられなかったからです。
F1.4は確かに扱いづらさもあるけれど、
ピントが合ったところの立体感や、背景がとけていくようなボケ味は唯一無二。
ちょっとした日常の写真にも“特別感”をくれるレンズです。
»XF35mmF1.4 R レビュー|柔らかい描写と立体感が魅力の“神レンズ”【作例あり】
価格とレンタル情報|まずは“試してみる”という選択

XF35mmF1.4 Rは、2025年現在も新品が流通している人気レンズです。
レンズフードやキャップの有無で中古価格にばらつきがあるので、購入時は注意が必要です。
「気になるけど、自分に合うかわからない」という方には、レンタルという選択もあります。
特にAFの速さや描写の雰囲気は、スペックだけではわからない部分も多いので、数日間だけでも試してみると納得感が変わってくるはずです。
まとめ|F2から始めるという選択と、F1.4への憧れ

XF35mmF2は、撮ることの楽しさを毎日思い出させてくれるレンズです。
そして、使い続けていくうちに「もっと違う描写も味わってみたい」という気持ちが出てきたら、
それはきっと、F2でたくさん撮ってきたからこそ。
XF35mmF1.4 Rは、そんな“次の一歩”にふさわしいレンズです。
もしF1.4が気になっているなら、いきなり買わずにレンタルで試すのもおすすめ。
「やっぱりこれだ」と感じるかもしれないし、
「F2がやっぱり合ってるな」と思えるかもしれない。
どちらにせよ、試してみることで次の選択がより納得のいくものになります。
XF35mmF2 R WRはレンタルで試そう!
XF35mmF2 R WRはレンタル可能です。
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