「写真はRAWで撮って、丁寧に現像するもの」
カメラを趣味にしていると、そんな風に教わることが多いですよね。
実は僕も、以前は「Lightroomで現像するまでが撮影だ」と思い込んでいた一人でした。
ですが最近は、あえて「JPEG(RAW+FINE)」での撮影をメインに楽しんでいます。
愛機である「FUJIFILM X100F」に搭載された、第3世代のセンサー「X-Trans CMOS III」。
このセンサーが描き出す色の良さを信じて、カメラ内での絵作りにシフトしました。
もちろんRAWにはRAWの良さがありますが、JPEGで撮ることも一つの正解です。
大切なのは、自分や家族が満足できる「最高の一枚」にどう辿り着くか、ではないでしょうか。
かつては「JPEG=初心者」という偏ったイメージを持っていた時期もありました。
背伸びをしてRAW現像にこだわっていた頃よりも、今のほうがずっと写真を楽しめている気がします。
今回は、僕がJPEG撮影にシフトした理由と、愛機「X100F」のカスタマイズについてお話しします。
後からの編集を減らし、シャッターを切った瞬間に理想に近づける。そんな工夫を共有させてください。
(参考記事:X100Fを購入した話)
FUJIFILM X100Fの「クラシッククローム」に惹かれて

僕の今の相棒は、洗練されたデザインが魅力の「FUJIFILM X100F」です。
このカメラを選んだ大きな理由のひとつに、フィルムシミュレーションの「クラシッククローム」がありました。
憧れのブロガーさんが撮る、あの独特で深みのある色調に強く惹かれていたんです。
「いつか自分もこんな風にデジタルで表現してみたい」という、明確な理想がありました。
搭載されている23mm(フルサイズ換算35mm)の単焦点レンズは、僕にとって特別な存在です。
以前は開放F2のボケ味を活かした撮り方がメインでしたが、最近は少し変化がありました。
子供が大きくなるにつれて、一緒に歩きながら撮る「スナップ」としての使い方が増えてきたんです。
そのため、最近は少し絞り込んで、周囲の空気感まで写し込むようなスタイルがお気に入りです。

加工自体は楽しい作業ですが、ふと「自分は何を目指しているんだろう?」と立ち止まったんです。
僕が本当に求めていたのは、シャッターを切ってから写真が完成するまでの「最短距離」でした。
後から時間をかけて加工するのではなく、撮った瞬間に「これだ!」と思える写真を残したい。
そんな理想を叶えるために、僕は「撮って出し」の精度を上げる道を選びました。
JPEGでの「いじりすぎ」を防ぐための引き算

JPEGデータは、RAWに比べると保持している情報量が限られています。
そのため、後から無理に色や明るさを変えようとすると、階調が崩れて不自然なノイズが出やすいんです。
特に「クラシッククローム」は、設定を盛りすぎると独特の渋みが失われ、やりすぎ感が出てしまいます。
思い通りにいかず悩んでいた頃の自分に戻らないためにも、今は「引き算」を意識しています。
「あまりいじらなくても、そのままで十分に美しい」
そう思える設定をカメラ側で見つけておくことが、結果として満足度を高めてくれました。
カメラ内カスタム設定で「理想」をプリセットする

撮影現場でパッと設定を切り替えられるよう、シーン別のカスタム設定を煮詰めています。
今のところは試行錯誤の最中ですが、クラシッククロームをベースにいくつかのパターンを作りました。
あらかじめイメージをプリセットしておくことで、撮影のリズムがぐっと良くなります。
理想は、後からの露出補正すら必要ない「完璧な撮って出し」を目指すことですね。
現在愛用しているクラシッククロームのレシピ
これが僕のメイン設定です。全体的に少しだけ「抜く」設定にしています。
白飛びを抑えつつ、シャドウが沈みすぎない柔らかな質感を意識しています。
カラーとシャープネスもあえてマイナスに振ることで、よりデジタルっぽさを抑えています。
この設定に辿り着いてから、X100Fの23mmレンズが持つ繊細さがより引き立つようになりました。
「カメラの中で写真を仕上げる」おもしろさ

実際にカスタム設定を追求し始めて感じたのは、「カメラの中で完結させる楽しさ」です。
PCの前に座って作業するよりも、ずっと直感的でワクワクするんですよね。
プロカメラマンの内田ユキオさんも、JPEG一発勝負こそが写真の本質だと仰っています。
FUJIFILMのXシリーズには、そんな期待に応えてくれる懐の深さがあると感じます。
RAW撮影をしていた頃は、どこか「後で直せばいい」という甘えがあったのかもしれません。
今のスタイルに変えてからは、目の前の光に対してより真剣に向き合えるようになりました。
「撮って出し」が教えてくれた写真の新しい楽しみ

先日、近所の植物を撮影していたとき、設定がピタリとはまった瞬間がありました。
自分のイメージ通りの光と色が背面液晶に映し出されたときは、思わずニヤけてしまいましたね。
以前は彩度やコントラストを上げすぎて、不自然な仕上がりになる失敗も多かったです。
ですが、カメラの素性を活かした今の設定は、僕にとって非常に心地よいバランスです。
実は、JPEG撮影にシフトしたもう一つの理由は、子供が産まれて自分時間が減ったことでした。
限られた時間の中で、いかに楽しく、効率よく家族の思い出を残すか。その答えがこのスタイルでした。
改めて、FUJIFILMのカメラを手に取って本当に良かったと感じています。
みなさんもぜひ、自分だけの「お気に入り設定」を探して、カメラライフをもっと軽やかに楽しんでみてください。
YouTubeでも、フィルムシミュレーションや設定について定期的にお話ししています。
X100Fと同じセンサーを積んだ機種なら再現できる設定も多いので、ぜひチェックしてみてくださいね。
